ゴルフボールのディンプル効果を自動車ボディに!


ゴルフボール表面には「ディンプル」と呼ばれる凹凸が施されています。
表面にディンプルが施されている事により、ボールをより遠くに飛ばすことができます。
では、何故ディンプルを施すとより遠くに飛ばすことが出来るのでしょうか。

ディンプル有り無しの違い


・ゴルフボールにディンプルが無い場合の空気の流れ(イメージ図)
空気はボールに当たり、その空気の流れはボールの真横辺りから空気が剥離しています。
また、ボール後方に空気の渦ができることにより、低圧部が発生しボールは低圧部に引っ張られ減速します。

・ゴルフボールにディンプルがある場合の空気の流れ(イメージ図)
空気の剥離位置は、ディンプル効果により後方にずれ、低圧部が減少することにより空気抵抗が低減します。
そのため、ボールはディンプル無しよりもより遠く飛ぶことができます。

また、空気の渦(渦管)がディンプル無し時より小さくなっているため、騒音低減も期待できます。
そこで、自動車ボディにもディンプルを施せば空気抵抗の低減が実現でき、
果ては”燃費の向上”に寄与できるのではないかと考えました。
自動車ボディにディンプルを施すことは難しいですが、
TOM工法ならびにNeo-TOM工法を使用すればいとも簡単に
ディンプルを施すことができます。

(左図は、縮尺ボディ形状ルーフに
 ディンプルを施したサンプル)

縮尺自動車モデルにディンプルを加飾


縮尺1/25の自動車モデルに 8メッシュ相当の網目ネットを設置し Neo-TOM工法でフィルム加飾を行う

ディンプル効果が期待できる場所にディンプルを施す


効果が期待できるそれぞれの場所にディンプルを施し、
検証用モデルを作成します。

※右下の全体ディンプルは比較用として作成

風洞装置にてディンプル効果を検証


ディンプル効果を確認するために、大阪工業大学 自動車工学研究室 所有の【自動車用小型風洞装置】を用いて、空気抵抗などの変化を測定します。

空気力は左グラフの結果になりました。

今回の自動車モデルで一番結果が良かった位置は、
黄色線が表すルーフ部分でした。
※赤色線は、ディンプルを施していない
 自動車モデルです。

 左図は、ディンプルが【ルーフに有り】【無し】のみを比較したグラフです。

空気抵抗が大幅に低減したことが分かります。

ディンプル効果を可視化する


ディンプル効果を分かりやすく検証するため、
自動車モデルに白い油を塗布し、【油膜法】で
空気の流れを可視化します。

左の画像をクリックすると、自動車用小型風洞装置で油膜法を用いた ディンプル有り無しの比較 試験動画が再生されます。

(再生時間:20秒)

左図は、ディンプル"有り"無し"の差です。

白い溜まりになっている部分から、ボディに
まとわりついた空気が剥離しています。

ディンプルがルーフにある自動車モデルは、空気の剥離位置が後退していることが分かります。
空気の剥離位置が後退

低圧部が減少

空気抵抗が減少

結論:燃費の向上が期待できます


今回の流線形状自動車モデルでは、ルーフ位置にディンプルを施すことにより、空気の剥離位置が後方にずれ、空気抵抗の原因に繋がる低圧部が減少し、燃費の向上が期待できます。

おわりに


布施真空開発のNeo-TOM成形機により、ボディやボンネット・ドアパネル等、加飾するパーツを自在に選択することが可能で、素材の材質にこだわらずに3次元形状に加飾が可能です。

また、従来の塗装ラインと比べて
【コンパクトなスペース】と
【クリーンな環境】を実現することが可能です。

そして、製造過程のみならず、完成した製品にも
省エネルギー化に貢献することが可能です。